著者
窪田 悟 澤 裕記 山川 正樹 中村 芳知 城戸 恵美子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.610, pp.65-70, 2006-02-13
被引用文献数
1 12

テレビの観視条件の実態調査結果に基づいて観視条件を設定し,テレビ映像に要求される黒レベルの輝度(黒輝度)と,まぶしさ感から見たピークの白レベルの輝度(白輝度)の上限値について,主観評価実験により検討した.テレビ映像に要求される黒輝度Lb(cd/m^2)は,画面照度Ei(1x)の関数として,Lb=0.112×Ei^<0.42>で表されることを示した.まぶしさ感から見た白輝度の上限値については,まぶしさを感じ始める輝度をLw(cd/m^2),順応輝度をLa(cd/m^2)とすると,Lw=k×La^α(kは定数)というべき関数で表現できることを示した.そして,べき数αを65歳以上の高齢者に対して0.26〜0.35,20歳前後の若齢者に対して0.35〜0.43に設定すると,それぞれの年齢層の視覚特性に応じた明るさ制御が可能であるとした.