- 著者
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山形 聡
- 出版者
- 弘前大学
- 雑誌
- 若手研究
- 巻号頁・発行日
- 2019-04-01
副腎機能不全[糖質コルチコイド(GC)欠乏]は水利尿不全および低ナトリウム血症を引き起こす.抗利尿ホルモンであるバゾプレシン(AVP)の不適切分泌が病態に関与するとされるが,なぜGC欠乏ではAVPが不適切に分泌され続けるのか,そのメカニズムは明らかではない.AVPは主に視床下部室傍核(PVH)では大細胞から分泌されるが小細胞性コルチコトロピン放出因子(CRF)ニューロンからも分泌される.本課題では,「GC欠乏では負のフィードバックがはずれCRF/AVPニューロンが持続的に刺激された結果,AVPの不適切分泌が起こり,水利尿不全と低ナトリウム血症を引き起こす」という仮説の検証を行う.