著者
船津 敏弘 前田 紀子 谷矢 隆介 山本 奈美絵
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.87-91, 2003 (Released:2007-11-02)
参考文献数
6

犬のボディ・コンディション・スコア(BCS)について、年齢、犬種、性別、飼育形態などの観点から検討を行った。さらに各種疾病におけるBCSの変化について調査した。子宮蓄膿症、皮膚病および跛行症例においてはBCS 5の症例が多かった。泌尿器疾患、消化器疾患においてはBCS 2の症例が多かった。循環器、肝臓疾患、腫瘍などではBCS 5およびBCS 1の両方が多い傾向が認められた。 死亡原因別にみると心不全はBCS 4のものとBCS 2の例が多かった。心不全で長期的な管理ができた例、および腎不全の症例ではBCS 2が多かった。肝障害ではBCS 5が多く、糖尿病ではBCS 5とBCS 1の症例に分かれた。犬のBCSの変化には十分注意することが重要であると思われた。