- 著者
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山崎 篤
山本 岳彦
松尾 健太郎
- 出版者
- [東北農業試験研究協議会]
- 雑誌
- 東北農業研究 (ISSN:03886727)
- 巻号頁・発行日
- no.68, pp.123-124, 2015-12
食生活の変化により、野菜の中で加工・業務用途が急激に増大してきたなかで、水田を主体とする土地利用型農業の収益改善にも寄与するものとして、加工・業務用野菜を水田で作ろうという取り組みが活発になってきた。水田転作品目として、機械化一貫体系が構築されていて大規模でも取り組みやすいタマネギが選択される事例は多い。しかし、特に日本海沿岸の積雪地帯において10a当たり収量が2.0t以下と全国平均の半分以下となるなど、これまで慣行的に行われてきた秋まき栽培が非常に生産性が低いため、水田農業の比重が大きいにもかかわらず東北地域においては選択しづらい品目であった。そこで、生産性の低さの原因と推察される冬の寒さや積雪を回避できる栽培方法として、これら地域における春まき作型の開発に向けて研究を進めている。ところで、収穫までの間に展開するタマネギの葉は、主に形態的な特徴から、普通葉(+保護葉)、肥厚葉、貯蔵葉、萌芽葉に分けられる。これらの葉の構成は、早晩性や収量に大きく影響するものと考えられる。特に本圃での生育期間が短くなる春まき栽培ではこの点が重要となる。そこで、本研究では、2012~2014年の3か年におけるこれらの葉の構成に及ぼす播種時期(2/14、2/28、3/14)の影響およびその年次変動について、いくつかの品種を用いて調査した。