著者
山本 逸郎 古川 由美子 野土谷 桃子
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.94, pp.19-28, 2005-10-07

中学校理科第1分野「エネルギー」の単元では.高い位置にある物体がもつエネルギーを調べる実験として,斜面を転がる球を木片に衝突させる実験が教科書に記載されている。教科書では.球のもつ位置エネルギーが木片を押す仕事に使われると解釈し,木片の移動距離が球の質量に対して比例するグラフを掲載しているが,実際に実験してみると比例しないことがわかる。本研究では,得られた実験結果を解析し,球と木片の運動を詳しく考察する。
著者
山本 逸郎 遠藤 聖奈
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.113, pp.47-56, 2015-03-27

教員免許状更新講習「理科を苦手とする教員のための小学校物理実験」を受講した延べ286名の小学校教員に理科の実験でうまくいかなかったことを具体的に記入してもらったところ,4学年の「水の沸騰の実験」と「水が氷になる実験」に関する記述数が全学年の実験の中で圧倒的に多いことがわかった。それらの記述の内訳は,前者の実験では「水の沸点が100℃にならない」が,後者の実験では「水が過冷却する」が最も多く挙げられていた。本研究では,これら2つの実験について詳しい測定を行い,実験条件を変えたときに測定結果がどう変わるのか議論する。
著者
山本 逸郎 古川 由美子
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.96, pp.27-40, 2006-09
被引用文献数
1

高校物理において等加速度直線運動を調べる実験の一つとして,斜面を転がる球の加速度を導出する実験が設定されている。また,斜面を転がる球の運動を利用した実験は,小学校および中学校における≡哩科実験にも現れる。本研究では,アルミレールとプラスチックレール,鉄球とプラスチック球を組み合わせて,料面を転がる球の加速度の角度依存性を測定した。球は始めすべらずに転がるが,ある角度を境に転がりながらすべりだす。得られた実験結果を詳しく解析し,斜面を転がる球の運動を考察した。