著者
尹 維理 山田 有喜 米田 隆弘 田川 憲男 守屋 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, 1995-03-27
被引用文献数
1

癌の治療法は、外科療法、化学療法、放射線療法など様々であるが、最近重粒子線を用いた治療が注目されている。この方法では、正常組織を避けながら治療部位に線量を集中させることが可能であり、効率的且つ安全な治療が行える。しかし、臓器は呼吸によって大きく変位するため、癌の位置を常にモニターしながら治療を行わなければならない。そのために我々は、超音波画像を用いて実時間で癌組織を追跡するための検討を行っている。今回はその第一段階として、呼吸と臓器変位の相関を実験的に調べた。この相関が十分高ければ、計測の容易な呼吸情報を用いて癌のおよその位置を予測でき、追跡処理を高速且つ安定に実現できる。