著者
川野 陽慈 山野辺 一記 栗原 聡 Yoji Kawano Ituki Yamanobe Satoshi Kurihara
雑誌
SIG-SAI = SIG-SAI
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.1-8, 2018-03-01

現在,世界的にゲーム市場が拡大し必要なシナリオも増加している.シナリオライターの負担軽減と物語多様性の担保という観点から,シナリオ自動生成システムの開発が必要であると考えられる.そこで本研究では,シナリオの8割以上が当てはまるシナリオ構造である13フェイズ構造を活用し,それによるシナリオ作成一連の工程をすべて自動化,シナリオを生成するシステムASBS(Automatic Scenario Building System)の開発を行う.今回は,シナリオ作成に必要な,プロットの生成自動化をASBSによって行った.
著者
川野 陽慈 宇都宮 悠輝 高屋 英知 山野辺 一記 栗原 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.3D5OS22b04, 2020 (Released:2020-06-19)

近年ゲーム業界は拡大しており,必要とされるシナリオの数も増加している.そのためにシナリオ自動生成が求められている.シナリオの自動生成手法には完成稿を直接作成する方法もある.しかし,本研究ではより自由度が高くシナリオの崩壊が起きづらい方法として,シナリオの大筋の流れを記載したプロットを物語の共通構造で生成する手法を提案する.シナリオの自動生成には素材となるシナリオのプロットデータが必要となるが,人手で大量のデータを用意するのは難しい.そのため,現存するシナリオからプロット作成のためのデータを抽出し素材として用いることが必要となる.そこでシナリオ自動生成のため映画脚本に着目した.映画脚本をシナリオ自動生成の素材とするためにはストーリー展開を構造化したプロットが必要となる.それを映画脚本から抽出するためにストーリー展開の変化する点で映画脚本を分割することを試みた.映画の登場人物に着目することで,ストーリー展開の変化を捉えられることが示唆された.また,シナリオの素材を元にしたプロット生成において,作品性の調整を自由に行えるシステムを作成し有効性の検討を行った.