著者
岡 夏央
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

核酸の生合成中間体であるカルボニル基がリン酸化されたヌクレオチドや、そのリン酸部位を修飾した化学修飾体の合成法の開発に取り組み、独自に開発した酸性活性化剤CMMTを応用することで、スピンラベルや蛍光色素を始めとする種々の官能基を持つリン酸基をイノシンのカルボニル基に導入する手法を確立した。更に、これらのリン酸エステルの生体内酵素に対する安定性について評価し、速やかに加水分解されることが分かったため、酵素耐性に優れたチオリン酸基をイノシンのカルボニル基に導入する手法の開発を試み、これを確立した。これらの化合物は、核酸の生合成経路を標的とする分子プローブや分子標的薬としての応用が期待される。