- 著者
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白上 房男
岡島 義昭
前小屋 千秋
高田 芳矩
- 出版者
- 公益社団法人日本分析化学会
- 雑誌
- 分析化学 (ISSN:05251931)
- 巻号頁・発行日
- vol.38, no.9, pp.413-418, 1989-09-05
- 被引用文献数
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土壌中の水溶性及び交換性の無機態窒素を迅速に連続測定するFIA法を検討した.亜硝酸及び硝酸態窒素の測定ではジアゾ化-アゾ化合物生成に高温反応(90℃)を適用した.なお,硝酸態窒素の測定では還元カラム(Cu-Cd粒状,φ3×300mm)の活性寿命及び還元効率への流量依存性を評価した.アンモニウム態窒素の測定では多孔質膜分離-インドフェノール法の常温反応における最適条件を検討した.土壌2gを浸出液50mlで振り混ぜ抽出し,その40μlを各成分の測定に供する.本法の繰り返し測定の再現性は相対標準偏差で0.3〜0.5%であり,定量範囲は亜硝酸態窒素:0.1〜7ppm,硝酸態窒素:1〜20ppm,アンモニウム態窒素:1〜150ppmである.なお,3成分連続測定の所要時間は約10分間である.