著者
近藤 邦雄 岡崎 真知子 土井 章男 松田 浩一
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.35, no.Supplement, pp.29-34, 2001 (Released:2010-08-25)
参考文献数
9

モーションキャプデータは、人の動きをそのまま測定するため、リアルな動作データが得られるが、冗長な情報を含んでいる場合が多く、動作の修正や変更には多くの手間と時間が掛かる。本研究では、測定した動きの特徴をそのまま生かし、冗長な情報を削減する手法を提案し、モーションキャプチャデータをユーザーにとって扱い易いものとすることを目的とする。そこで、モーションデータのxyz軸の角度データに対し制御点削減を行なう手法を提案する。この手法を用いて削減したモーションキャプチャデータの動作の比較や検討をしたした結果、提案手法を用いて削減されたモーションキャプチャデータは削減前と比較するとほぼ同等の動きをすることが確認された。また、特徴となる動きのみを抽出するため、動作強調法に対し有効であることが確認できた。この削減手法の特徴は以下の通りである。 (1) 測定した動きの特徴を生かした削減が可能である。 (2) 削減の割合をユーザがコントロールできる。 (3) データ量の削減が実現できるので大量の動きのデータベース構築に有効である。 (4) データ量を削減することによって、動きの修正が容易に行なうことができる。 (5) 削減したデータは動作強調法に対し有効である。提案手法により、元の動きの特徴を保持しながらデータ量は約50%に抑えることが可能となった。