著者
西宗 高弘 岡崎 英規 斎藤 勝 Takahiro NISHIMUNE Hideki OKAZAKI Masaru SAITO
出版者
武蔵丘短期大学
雑誌
武蔵丘短期大学紀要 (ISSN:13413120)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.3-13, 2001

A thiamin deficiency produced by diets containing raw carp or other fishes causes Chastek paralysis and other mortal damages in breeding foxes, minks and fishes. As the causal enzyme of these dietary diseases, distribution of thiaminase in fishes is reviewed.
著者
渡辺 喜弘 岡崎 英規 西宗 高弘
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.155-160, 2001-02-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
12

カイコガを食材として利用する際, その安全性を検討する必要がある.本報では, カイコガ体内に存在するチアミナーゼに着目し, 以下の結果を得た.(1) カイコガの幼虫及び蛹にビタミンB1分解酵素チアミナーゼを見出した.(2) 酵素反応温度がチアミナーゼ活性におよぼす影響を検討したところ, 60℃から70℃で活性が最も強かった.(3) 本酵素のpH依存性を検討した結果, pH9.0において最大の分解活性が認められた.(4) 本酵素はビタミンB1を分解するときに第2基質としてシステイン, タウリン, リジン, プロリン, グルタチオン, ピリドキシン等を要求することがわかった.(5) 本酵素をプロテアーゼ処理すると失活し, 蛋白質性である事が確認された.また, 透析後の酵素液中にも第2基質依存性の酵素活性は残り, 本酵素は非透析性の高分子量物質であることが確認された.(6) ビタミンB1のモノリン酸エステル, ジリン酸エステル, トリリン酸エステルには本酵素は反応せず, 遊離のビタミンB1のみを分解することがわかった.