著者
岡村 直利
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

新しい数値計算技術であるGPGPU技術が素粒子現象論、特にLHC実験に関係する研究に必要な生成散乱断面積を計算するシステムの高速化に応用可能か検証することをめざし、標準模型に含まれる全粒子を含んだ生成散乱断面積を、GPU上で計算するためのサブルーチン集HEGET(HELAS Evaluation with GPU Enhanced Technology)を作成した。HEGETをGPU上でモンテカルロ積分を行うプログラムと合わせて使うことで、従来のシステムと同精度のまま、プログラムの開始から終了までの時間を、多数のjetを含む場合を除いて、遅くても約10倍、最大で100倍程度の高速化を実現した。