著者
金井 成行 岡野 英幸 織田 真智子 阿部 博子
出版者
Japan Society of Pain Clinicians
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.393-399, 1996-10-25 (Released:2009-12-21)
参考文献数
15
被引用文献数
2 7

目的: 肩凝りに対する磁気治療器の効果を皮膚温度, 深部温度, 皮膚血流量など客観的な方法を用いて検討した. 方法: 肩凝りの強い患側とその反対側 (健側) の皮膚温度をサーモグラフィで測定した. また, 磁気治療器の効果は, 二重盲検法により無作為に患者を磁気治療器貼付群とダミー貼付の対照群に分け, 4日間の疼痛, 筋硬結の症状, 皮膚温度, 深部温度, 皮膚血流量を測定した. 結果: 肩凝りを訴える患者は, 肩の強く凝る部位の皮膚温が反対側より低い者 (低温群), 高い者 (高温群), 両側に差のみられない者 (均一群) の3種類に分類され, 罹病期間が短いほど高温群が多く, 罹病期間が長くなると低温群が増加した. 罹病期間1カ月以上の低温群に磁気治療器を貼付すると貼付24時間目から疼痛, 筋硬結の症状が改善されはじめ, 48時間後には皮膚温度, 深部温度も有意の上昇を示した. 血流量の有意な増加は72時間後にみられた. 結論: 磁気治療器は, 患部が低温化した凝りの部位を明らかに改善し, 皮膚温度, 深部温度, 血流量を上昇させた.
著者
金井 成行 岡野 英幸 織田 真智子 阿部 博子
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.393-399, 1996

<b>目的</b>: 肩凝りに対する磁気治療器の効果を皮膚温度, 深部温度, 皮膚血流量など客観的な方法を用いて検討した. <b>方法</b>: 肩凝りの強い患側とその反対側 (健側) の皮膚温度をサーモグラフィで測定した. また, 磁気治療器の効果は, 二重盲検法により無作為に患者を磁気治療器貼付群とダミー貼付の対照群に分け, 4日間の疼痛, 筋硬結の症状, 皮膚温度, 深部温度, 皮膚血流量を測定した. <b>結果</b>: 肩凝りを訴える患者は, 肩の強く凝る部位の皮膚温が反対側より低い者 (低温群), 高い者 (高温群), 両側に差のみられない者 (均一群) の3種類に分類され, 罹病期間が短いほど高温群が多く, 罹病期間が長くなると低温群が増加した. 罹病期間1カ月以上の低温群に磁気治療器を貼付すると貼付24時間目から疼痛, 筋硬結の症状が改善されはじめ, 48時間後には皮膚温度, 深部温度も有意の上昇を示した. 血流量の有意な増加は72時間後にみられた. <b>結論</b>: 磁気治療器は, 患部が低温化した凝りの部位を明らかに改善し, 皮膚温度, 深部温度, 血流量を上昇させた.