著者
浅本 晋吾 岡﨑 百合子 岡﨑 慎一郎 全 邦釘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.1, no.J1, pp.122-131, 2020-11-11 (Released:2020-11-18)
参考文献数
15

本研究では,コンクリートの収縮,クリープ実験のデータベースを用いて,機械学習,重回帰,設計の予測式で,実験の終局値について回帰分析を行った.収縮に関しては,ランダムフォレストが最も精度よく実験データを予測できたが,クリープでは,ニューラルネットワークの予測精度が高かった.機械学習は,設計予測の適用範囲外の条件でも実験の傾向を概ね再現できたが,100%に近い相対湿度や0.8を超える水セメント比など極端な条件に対する予測精度は低かった.ランダムフォレストによる入力パラメータの重要度は,材料・環境条件に関する実験及び設計上の影響認識と概ね一致した.機械学習による回帰モデルで長期の収縮,クリープ予測の試計算を行ったところ,学習した範囲外の外挿やデータが少ない範囲での予測は難しいことが確認された.