著者
宮本 崇 西尾 真由子 全 邦釘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.2, no.J2, pp.152-156, 2021 (Released:2021-11-17)
参考文献数
13

物理現象の入出力をデータ駆動的に再現するサロゲートモデルは,物理問題の高速な予測を行う代替的な手段としてその利用が進んでいるが,得られた解が物理的な条件を満足する保証がない問題が知られている.これに対して,Physics-Informed Neural Networks(PINNs)は支配方程式による拘束を表現した損失関数を導入することで,支配方程式をデータ駆動的に求解するニューラルネットワークである.本稿では,1次元連続体の自由振動問題に対してPINNsの定式化とコード実装を行う.
著者
泉 翔太 堀 太成 山根 達郎 全 邦釘 藤森 祥文 森脇 亮
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.398-405, 2020

<p>災害時におけるソーシャル・ネットワーキング・サービスへの投稿には救助や避難に有効な情報が含まれているが,情報収集における活用は未だ十分なされていないといえる.本研究では,様々な投稿の中から災害に関連するキーワードを含む投稿を取得し,有効な情報が含まれているかを判別するDeep Learningモデルを構築し,モデルが着目している単語を可視化した.さらに,投稿から位置情報を抽出することでマッピングを可能にした.構築したDeep Learningモデルは高い精度で投稿を分類できることが示された.また,位置情報も概ね正しく抽出することが示された.これにより,災害時の投稿の分類における有効性が示唆された.</p>
著者
全 邦釘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.1, no.J1, pp.9-15, 2020-11-11 (Released:2020-11-18)
参考文献数
40
被引用文献数
3

近年,ディープラーニングに代表される人工知能技術が急速に発展してきており,様々な分野において活用がなされはじめ,またその性能・威力について知られてきている.特にディープラーニング技術に代表される教師あり機械学習技術の発展がめざましく,土木工学分野での活用が期待されているが,しかし他分野と比較しても実用化が着実に進んでいるとは言い難い.本稿は,土木工学分野として今後取り組むことが望ましいと考えられる分野について方向性を示すために,インフラ維持管理分野を例として,特にデータに着目し,データの統合・蓄積のためのデータプラットフォーム,データ収集のための計測自動化,データと知識との連携方法について,展望を述べたものである.
著者
久保 栞 全 邦釘 伊藤 克雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.2, no.J2, pp.87-96, 2021 (Released:2021-11-17)
参考文献数
24

高度経済成長期に建設されたインフラ構造物の老朽化に伴い,膨大な維持管理コストが必要となっている.導水路トンネルにおいては,大型機械の投入が困難である点や点検時に断水を伴う点を鑑み,AI技術を活用した維持管理の効率化が望まれる.本研究では,そのような状況を考慮し,トンネル内壁面における変状箇所やその状態を効率よく把握することを目的として,YOLOv5を用いたチョーキング箇所の検出を行った.その結果,データ数が多く,チョーキング箇所が明瞭である場合には,高精度で検出可能であることを確認した.さらに,IoUが低い場合であっても,チョーキング箇所の一部を捉えられているため,検出結果から劣化状況やその分布を把握することで,劣化原因の究明や劣化状況に合わせた補修計画の立案が可能となろう.
著者
森脇 亮 今村 実 全 邦釘 藤森 祥文
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B1(水工学) (ISSN:2185467X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.I_229-I_234, 2018 (Released:2019-03-30)
参考文献数
7

風の流れは非線形現象であるため,ある地点の風が次の瞬間にどう変化していくかを予測することは一般には難しい.ところが,地上の風速変動は大気境界層内の乱流現象の一部として出現するため,完全にランダムな現象ではなく乱流構造の通過に伴う「くせ」を持っている.本研究では,深層学習(ディープラーニング)の一つであるLSTM(Long Short-Term Memory)を用いて風速変動の「くせ」を学習させ,現在から10秒先までの風速変動の予測を試みた.また接地層乱流の性質を考慮しながら入力条件による予測精度の変化を検討した.リードタイムが長くなるにつれて予測精度は低下するが,適切な学習時間長さを設定したり,鉛直風速を入力条件に加えることが風速の予測精度を向上に寄与することが確認できた.
著者
浅本 晋吾 岡﨑 百合子 岡﨑 慎一郎 全 邦釘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.1, no.J1, pp.122-131, 2020-11-11 (Released:2020-11-18)
参考文献数
15

本研究では,コンクリートの収縮,クリープ実験のデータベースを用いて,機械学習,重回帰,設計の予測式で,実験の終局値について回帰分析を行った.収縮に関しては,ランダムフォレストが最も精度よく実験データを予測できたが,クリープでは,ニューラルネットワークの予測精度が高かった.機械学習は,設計予測の適用範囲外の条件でも実験の傾向を概ね再現できたが,100%に近い相対湿度や0.8を超える水セメント比など極端な条件に対する予測精度は低かった.ランダムフォレストによる入力パラメータの重要度は,材料・環境条件に関する実験及び設計上の影響認識と概ね一致した.機械学習による回帰モデルで長期の収縮,クリープ予測の試計算を行ったところ,学習した範囲外の外挿やデータが少ない範囲での予測は難しいことが確認された.