著者
岩下 綾
出版者
慶應義塾大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2012-08-31

本研究は、フランソワ・ラブレー作品における描写技巧と描かれたものの形象の分析を通して、描写の同時代的な役割を探るものである。『ガルガンチュア・パンタグリュエル物語』全五作の描写表現を抽出し、各作品が書かれた時代背景を検討しながら、描写技巧と著者の意識の変遷を明らかにした。他方で、ラブレーの描写と当時の造形芸術作品(主に建築)との照応を行い、また日本におけるそれらの先行研究の調査を行った。