著者
岩崎 みすず 水野 恵理子
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.36-42, 2013-04-30 (Released:2017-12-28)
参考文献数
16
被引用文献数
2

本研究は,統合失調症の子どもをもつ父親へのインタビューを通して,父親の,子どもと病気への対処と病気との向き合い方を明らかにすることを目的とした。3名の父親へ,子どもの症状や日常生活の様子,子どもへの対処,家族や自身の生活などについて半構成的面接を行い,質的に分析した。その結果,父親の対処と向き合い方に関して,【家族への気遣い】と【父親としての在り様】の2つのテーマが得られた。父親は,母親とは異なる責任感をもって子どもと接していると考えられ,家族など周囲の人々と少し距離を置き,間接的に統合失調症の子どもの日常的ケアを行っていた。父親が子どもに対応していると考える程度と,母親が考える程度にはズレがあるため,父親が他の家族のかかわりをサポートする形で日常的ケアを行っていることを,妻たちに理解してもらう必要がある。また,自分の感情を表出することが少なく,専門職者ともつながりにくい傾向があるため,父親自身がケアされる場の提供が望まれる。
著者
村井 里依子 松崎 緑 岩崎 みすず 小林 美子
出版者
長野県看護大学
雑誌
長野県看護大学紀要 (ISSN:13451782)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.41-49, 2002-03-31

本研究は,学生が実習前後において精神障害者に抱くイメージとその変化を明らかにすることを目的とした.対象者は,1998~2000年度の精神看護実習に参加した長野県看護大学生236名である.自由記述による回答を質的に分析してカテゴリー化し,カテゴリー毎に実習前後のデータ数を比較した.その結果,精神障害者に抱くイメージとして≪疾患と症状≫≪特有の性質≫≪学生自身の思い≫など,実習前14,実習後18のカテゴリーが抽出された.また実習前後におけるイメージは,学生の生活体験や授業の知識によるものから,実際に精神障害者
著者
水野 恵理子 岩崎 みすず
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.157-164, 2010-01-31 (Released:2017-12-28)
参考文献数
19
被引用文献数
4

本研究では,発症後長期経過している統合失調症の子供をもつ母親の体験を明らかにすることと支援の方向性を見出すことを目的として,12名の母親へ半構成的間接を行い質的に分析した。その結果,母親の生き方,子供への向き合い方,病気や治療についての思い,人々との閔係についての思い,母親の気持ちの支えと気がかりなことの5つのテーマが抽出された。母親は,過去,現在,これからも子供が生きていく上での伴走者としてともに生きることを覚悟していた。その背景には,親としての責務,病気になったことへの哀れみ,他の家族員への配慮があった。母親が語るこれまでのケア体験をうけとめ,それらの体験を価値あるものとして母親の中に根づかせることは,母親の生き方を支えるここになりうると考えられた。