著者
小林 琢 岩崎 孝俊 倉田 裕子 二階堂 暁 幡 芳樹
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.12196, (Released:2022-08-09)
参考文献数
36

【目的】後期高齢心疾患患者の基本チェックリスト(以下,KCL)によるフレイル評価と30-Second Chair Stand Test(以下,CS30)の関連性を明らかにする。【方法】対象は当院の生活習慣病外来を受診した75歳以上の心疾患患者141名(男104例,79.6±3.4歳)とした。KCL総合点と体組成,身体機能(握力,CS30),片脚立位保持時間),運動習慣,運動耐容能を測定して,その関連性を解析した。【結果】KCL総合点による分類では,対象者のうち約2割がフレイルを有していた。また,CS30とフレイルは有意に関連していた(オッズ比:0.795, 95%信頼区間:0.663–0.952, p=0.013)。【結論】後期高齢心疾患患者におけるCS30の低値は,フレイル患者の特徴を表す重要な指標のひとつである。