著者
岩崎 達哉
出版者
東北大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2020-04-24

本研究は,高校生とその親がもつ大学進学への認識を,社会階層や高校生の通う高校の特性との関連において明らかにする。従来,日本において大学進学という行動は経済学的に分析がなされてきたが,それらは経済学が分析に際して暗黙裡におく仮定の元で研究が行われてきた。そのような分析上の仮定の存在ゆえに,従来の大学行動分析は社会学的視座との交流が十分になされてこなかった。しかし,本当に大学進学行動に経済的要因以外は影響をもたらさないのか。本研究は,従来の分析の仮定レベルまで立ち返り,その妥当性を検討することで,大学進学の意思決定メカニズムを再考するものである。