- 著者
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仲上 豪二朗
久保 貴史
川波 一美
岩嵜 徹治
真田 弘美
- 出版者
- 看護理工学会
- 雑誌
- 看護理工学会誌 (ISSN:21884323)
- 巻号頁・発行日
- vol.2, no.3, pp.174-179, 2015
 背景/目的:皮膚バリア機能の損傷は細胞間脂質の減少によって引き起こされ,褥瘡のリスクになりうる.本研究はセラミド含有ドレッシング材(CD)から皮膚へのセラミドデリバリーが皮膚バリア機能の回復能を有するかどうかを検証した.方法:健常者の皮膚に対して,異なる濃度のCDを貼付し,セラミドデリバリーの濃度依存性を検討した.その後,CDを,人工的に皮膚バリア機能を損傷させた健常人の前腕に貼付し,皮膚バリア機能回復能を検証した.結果:CDから角層へセラミドが移行することが確認された.また,セラミド非含有ドレッシング材および未貼付群に比較して,CDは貼付後3日および6日目の経皮水分蒸散量を有意に低下させた(貼付後3日:順にP=0.047,P=0.009;貼付後6日:順にP=0.048,P<0.001).結論:CDによるセラミドデリバリーは皮膚バリア機能を回復させるのに有効であり,褥瘡予防方法として有用な方法である可能性が示された.