著者
岩本 敏夫
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.117-128, 2005-01-31

わが国の空港整備は配置的側面から見ると、全国的に既成したと考えられる。しかし、多くの地方空港が運用の低迷に苦慮している。開港6年を経た佐賀空港も例外ではない。近接する福岡空港に需要の多くが集積しているためである。しかし、福岡空港は処理能力の限界が目前である。対応策として2案がある。現福岡空港を廃港にして滑走路2本を備えた新空港と交代させる案と、佐賀空港と新北九州空港を加えた3空港による機能分担案である。本稿では佐賀空港を事例として、地方空港設置の経緯を整理し、既存の社会資本活用推進の立場から地方空港の展望を考察する。