著者
岩渕 光子
出版者
岩手県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

3〜4ヵ月児を持つ母親の睡眠に関する実態は認識が高いとはいえないことを明らかにし、乳児期早期からの生体リズムを考慮し母親への健康支援を実施した。集団の場での健康支援の結果、生活習慣改善のきっかけとなっており、また、個別への支援をすることで母親の睡眠状況の改善がみられる事例もあった。一方で、乳児期の睡眠発達は著しく、睡眠問題の出現により母親の睡眠への影響も見られていた。
著者
岩渕 光子
出版者
岩手県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

住民対象の検診受診者で睡眠健康教室参加希望者35名に、調査内容を説明し同意を得て、昼寝レクリェーション、ミニ講義、グループワーク、軽運動を週3回、2週間実施した。教室初回には睡眠に関する習慣を振り返り各自目標を設定し、教室開催の度に達成状況を確認した。教室は冬期間の開催であり雪や道路の凍結が心配されるため、不参加でも自宅で取り入れるよう習慣の継続を促した。教室終了後はフォローアップ教室、支援レターの送付を行い、教室終了2年後までの睡眠状態と生活習慣の変化を追跡調査した。実施前、直後、1年後、2年後のすべてに回答のあった11名(男性3名、女性8名、71.18±6.08歳)を分析対象とし、介入の効果及び留意点を検討した。1 睡眠に関する困り度は、実施前「非常に困っている」1名、「少し困っている」3名であったが、2年後は、1名は「少し困っている」のままであったが、3名は改善が見られた。2 「朝の気分」(五肢択一法)は、実施前と直後、1年後及び2年後との間で改善の効果が見られ維持されていた(p<0.05)。「起床時刻」は2年後と直後、1年後の間で差があり、時間の経過と共に早くなっていた(p<0.05)。3 入眠にかかる時間は2年後16±13分と実施前30±28分、直後25±22分との間で短縮する傾向(p<0.1)がみられ、改善には長期的な視点が必要であると考えられた。4 「時間の規則性」(四肢択一法)は、不規則であった人も全員、直後には規則的な時間に改善するが、起床時刻では直後と1年後、入眠時刻では実施前と1年後、睡眠時間では直後と1年後、2年後の間に不規則になる傾向(p<0.1)がみられた。規則的な生活の理解について、もっと、支援内容に追加していく必要があることが示唆された。