著者
岩瀬 平
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.89, no.10, pp.805-811, 1994-10-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
19

新嘗祭, 大嘗祭に神前に供える白酒・黒酒は, その製造方法が醍醐天皇の勅命により編集された律令の施行細則法である「延喜式」に定められている。その中で黒酒を造る際に使用される木灰は久佐木 (臭木) というクマツヅラ科の低木の灰であるが何故久佐木を使うのか, また, 仕込配合や製成酒の数値は経験則によるものなのか, 筆者はそのことについて中国の「易」と「陰陽五行説」に基づいて仮説を展開する。