著者
宮地 和男
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.8, pp.573-575, 1973-08-15 (Released:2011-11-04)

JAS規格がしょう油に制定されてからすでに久しい。けれども, 味噌ではそれが困難だといわれている。しかし, 消費者保護の見地から正しい情報を提出すべきだというのが世間の大勢となり, 少なくとも品質表示を行なわねばならなくなっている。この表示問題に対して味噌業界ではどのように取り組んでいられるかを述べて貰った。読者各位も十分な検討を行なっていただきたいと思う。
著者
井澤 毅
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.112, no.1, pp.15-21, 2017 (Released:2019-02-15)
参考文献数
17

これまでに多くの諸説が発表されている我が国の栽培イネの起源について,最新のゲノム情報と脱粒性などの「栽培化」により選抜された変異情報を結び付けて展開していただいた。日本の温帯ジャポニカ誕生への進化の流れをわかりやすく解説していただいている。

34 0 0 0 OA 中近東の酒

著者
穂積 忠彦
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.280-284, 1968-03-15 (Released:2011-11-04)

禁酒宗教のイスラム教の普及している地域, その中でレバノン、イラクのアラツクの状況を知る上の好資料である。
著者
伊藤 公雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.84, no.10, pp.680-686, 1989-10-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
37
被引用文献数
2 2

日本で少なくとも1,300年以上の歴史を有する味噌は極めて素朴な道具と設備で開放条件下で醸造され, 保管されてきたので, 常に微生物汚染の危険に曝されてきた。また, 調理法も味噌汁という加熱処理を経たもの以外に直接生の状態の使用もかなりあったし, 現在もこの食形態は日常茶飯事である。にもかかわらず, 味噌が食中毒の原因となった事例は聴かない。しかしながら, 最近は低塩化, ルー化など味噌は多様化しつつあり, この際味噌の衛生細菌汚染の実態とその可能性について予め調べておくことが, 食品衛生上必要である。
著者
竹鶴 政孝
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.357-360, 1975-06-15 (Released:2011-11-04)

この一文はいわば個人の回想録であり, 他社にとっては気になる文面も見られるであろう。しかし竹鶴氏は自他共に認める日本におけるウィスキーの生みの親である。そこにはまさしく日本のウィスキーの歴史が語られている。スコッチが世界的に名声を博すようになったのは, グレンウィスキーの混合, つまリブレンデットウィスキーの登場によるなどは清酒業界にも考えさせられるところであろう。
著者
菅間 誠之助
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.88, no.5, pp.374-380, 1993-05-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
16

中国酒には穀類を粉砕して水を加え固めたものにカビを生育させた曲が, 一方, 清酒には蒸した米粒で造られるバラ麹が用いられるというのが, これまでの常識であった。バラ麹が昔から現在に至るまで使われていることは, 中国が近くて遠い, また, 実に広大な国であることを実感させる。
著者
望月 務
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.11-17, 1980-01-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
17

食品の衛生・安全の問題は年々きびしくなってきた。みそ業界においては異物対策が今年の一つの大きな問題となった。これと同時にみそ中に含まれる細菌についても注意がむけられ, 特に加工上からは, その菌数についても検査が行われるようになった。みそも更に色々と加工上に使用されるとなると, その菌数についても注意が必要となる。これらの点を考えて主としてみそ中の細菌数について, 今迄の研究をまとめていただいた。
著者
岩田 博 磯谷 敦子 宇都宮 仁 西尾 尚道
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.99, no.7, pp.534-538, 2004-07-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
8

口噛み酒製造工程への米α-グルコシダーゼの働きを検討するため, 生米と炊飯米で口噛み試験を行い, 糖組成, α-グルコシダーゼ活性, pH及び有機酸組成の各変化を調べた。糖組成について, 24時間後で, 生米はグルコースが5%, マルトースが0%であったのに対し, 炊飯米ではマルトースが5%, グルコースが0.8%で両者は全く異なっていた。この理由は, 糖組成とα-グルコシダーゼ活性の測定結果から, 唾液アミラーゼにより生成されたマルトースが, 生米のα-グルコシダーゼによりグルコースに分解されたためと推定された。また, 有機酸組成の検討から, 微生物が生成した乳酸などによるpH低下と酵素抽出促進効果がおこり, α-グルコシダーゼが有効に機能する環境条件下で口噛み試験の反応が起こっていることが分かった。以上から, 口噛み酒は生米のα-グルコシダーゼを巧みに利用した酒造りであると推定された。
著者
山下 勝 西光 伸二 稲山 栄三 吉田 集而
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.88, no.10, pp.818-824, 1993-10-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
26
被引用文献数
2 2

1. 回分発酵式口噛醪においては, 特別な酵母集積法を使用しない場合, 酵母の増殖に約5日, 発酵に約5日, 合計10日位の醪日数を必要とし, 短時日にアルコールを生成することはなかった。しかし, 前醪利用方式や連醸方式を利用すると, 3~5日の短時日で1~5%のアルコール生成が可能となった。大部分の口噛酒は, 後者の方法を利用していたものと推察できた。2. 唾液アミラーゼ活性に男女間の有意差はなく, 男女別口噛醪でも生成アルコールに有意差はなかった。3. 口噛時間3分で精白生米では約2%, 精白蒸米では約6%の還元糖が生成した。また, この3分間の口噛の間に, 口噛前米量の約200~300%の唾液が加わることが認められた。4. 口噛酒に関与する微生物としては, 唾液中に数十/mlの酵母と107/mlの乳酸菌が常に存在し, 発酵に関与した。この他に, 生米を使用した場合には, 生米中の酵母 (102~103/ml) が発酵に関与した。男女が学生は全般に唾液中の酵母数が少なく, 発酵性酵母を持っていない人も半数位認められた。唾液中の酵母数は個人差が大きかったので, 朝のハミガキの影響はないか調べたところ, ハミガキの影響は少なく, 酵母数の少ない人は常に少ない傾向が認められた。5. 生成した口噛酒は, デンプン質が多く残存しているために泥状を呈し, 酸が多いために多少すっぱめであり, アルコール量は1~5%位と少量であった。
著者
原田 勝二
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.96, no.4, pp.210-220, 2001-04-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
19
被引用文献数
1

著者は飲酒様態と遺伝子型の違いについて永年にわたって研究され, アルコール飲料に対して強いか弱いかは遺伝的要素が大きく, 人種, 民族による差異も関連する遺伝子型から説明づけられることを明らかにしてこられた。また, 関連する遺伝子型の解析により, われわれの遠い祖先のルーツを探ることもできるという。さらに, 現代の都市型高度情報化社会における個人の行動パターンも遺伝的多型の面から解析する必要があり, これらの研究成果はアルコール依存症などに対する予防医学の確立にもつながると説かれる。

14 1 0 0 OA アイヌの酒 (13)

著者
加藤 百一
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.321-326, 1971-04-15 (Released:2011-11-04)

前回にひきつづき, アイヌが長い間伝承してきた《アイヌの酒》を捨てて, 米から造つた和酒に切り替えていく経過が記述されている。
著者
好井 久雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.43-49, 1967-01-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
83
被引用文献数
2 1

微生物に限らず広く植物や動物など, 生物というものは塩類がなければ生活できない。そしてその生活に対する最適の塩類の濃度というものは, 生物の種類でちがっているが, 一般的にいえば2%以下であるといえる。この綜説では味噌, 醤油などのように食塩の濃度が高い環境で生育し, そして発酵作用を営み, 製品の熟成にあづかっている特殊な細菌の一群をとりあげて, その解説を試みている。わが国で伝統的に行なわれた醸造技術では, こういう細菌の一群が作用していることが今から50年ぐらい前から判っているが, それらの細菌の組織的な微生物学的研究は最近緒についたばかりである。この新しい分野は微生物細胞学者などによっても着々進められているが, 筆者は刻明にそれらの研究をしらべあげて, 醸造技術研究者という立場からこれをまとめている。発酵微生物一般に対する考えかた, またその応用の面に示唆を与えるものが多いであろう。
著者
二瓶 孝夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.80, no.11, pp.786-789, 1985-11-15 (Released:2011-11-04)
被引用文献数
1 1

今年はハワイへの官約移民100年目, 終戦40年目の年に当る。そこで, 史実をもとにハワイでの日本酒発展の経緯等について御寄稿いただいた。常夏秀麗な異郷での熱い体験は, 我々の深い感動を誘うのみならず, 日本酒の世界市場への発展のためにも, まことに希有な資料となろう。