著者
岸 亮平
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

一重項縮環共役開殻分子系の電子構造と(非)線形光学スペクトルの相関関係を解明するための計算・解析手法の開発と実在系への適用を行った。ab initio MO 法に基づく量子マスター方程式を用いて動的二次非線形応答の計算・解析法の開発に成功し、第二高調波発生スペクトルの置換基効果や波長分散に対する構造特性相関を明らかにした。一重項縮環共役開殻分子系の多参照摂動論による励起状態計算を実行し、線形、二光子吸収スペクトルの実験値と比較することで構造特性相関を明らかにした。開殻分子系の派生として、キノイダルオリゴチオフェンやなど局在化ジラジカル系についても構造特性相関を明らかにした。