著者
島田 一平
出版者
素粒子論グループ 素粒子論研究 編集部
雑誌
素粒子論研究
巻号頁・発行日
vol.108, no.4, pp.D30-D31, 2004

ふたつの異なる分野において,ふたつの異なる量がほとんど同一の公理系に基いて導入されている。一つは数理経済学における"効用の数値的尺度"であり、他の一つは熱力学における"エントロピー"である。このことから、複数の主体間の競合という点を別にすれば、経済的均衡が熱平衡と形式的に同一の概念である事が結論でき。均衡点(熱平衡)の安定性の考察を経て、経済動学と非平衡動力学との関係へと、アナロジーをたどる足掛かりが与えられる。
著者
紺野 公明 入江 治行 島田 一平
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.160-162, 1986-05-20

最近,力学系を模索化し,その解析的性質より力学系の性質を調べる試みがなされている。複素化の1つの方法に微分方程式の独立変数を複素化し,解の解析的性質をもとに方程式の可積分性とか,軌道の規則・不規則性の議論がなされている。ここ我々が新しく議論する力学系の複素化の方法は,山口・畑により導入された力学系を生成する母関数の展開パラメタを複素化し,その母関数の解析的性質より力学系が示す規則・不規則性を考察することである。力学系が示す軌道の不安定性を表す量にLyapunov指数がある。力学系を生成する母関数は軌道の振舞を表すが,その軌道の持つ不安定性までは表現できない。そこで我々はその情報を得るために母関数の形式的高階導関数を導入する。特に一階導関数は軌道不安定性を表すLyapunov指数と密接に関係していることが示される。母関数F_0の収束半径とその形式的一階導関数F_1の収束半径にはなんら関係はない。もし母関数の収束半径が一階導関数のそれより大きいなら,母関数は連続であるが微分不可能な領域をもち,フラクタルな性質を示す。この報告では,一次元離散力学系を例に次の事をしめす:(1)F_0とF_1の解析的性質,(2)F_1の収束半径とLyapunov指数との関係,(3)F_0のフラクタル性。
著者
島田 一平
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.865-869, 2001-02-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
島田 一平
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05272997)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.189-191, 1986-05-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。