著者
島田 寛之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, pp.488-489, 1996-03-11
被引用文献数
5

1990年前半に線形解析だけで始まったマイクロ波回路シミュレータは、その後衛星や移動通信の発達に伴う設計の要求に合わせるよう様々な機能拡張が行われてきた。マイクロ波CAEツールは、大きく分けて、1.ライブラリ(線路モデル、半導体モデル、部品ライブラリ)、2.回路シミュレータ(線形、非線形、デジタル、システム)、3.レイアウトとそれらを統合するフレームワークのモジュールに別れている。これら個々のモジュールのついて現状と課題を箇条書きで紹介する。
著者
島田 寛之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.1, pp.329-330, 1994-09-26
被引用文献数
2

高周波CAEソフトウェアは、1970年代前半にcompact社が線形シミュレータ「Super compact」を汎用コンピュータ用に販売したのが最初である。ただし当時はソフトウェアおよび汎用コンピュータとも値段が高く、使用できるユーザは限られていた。1984年にEEsof社がPC用線形シミュレータ「Touchstone」を比較的安価で販売し、ユーザ数が増えていった。その後、ワークステーションのスピードと価格が飛躍的に向上し、1988年にHP社がUNIXベースで回路図入力、特性解析およびレイアウト機能を伴う「HP MDSマイクロウェーブデザインシステム」の販売を開始し、高周波CAEもUNIXの時代に入った。その後HP社は、1990年にハーモニック・バランス手法を用いた周波数軸の非線形シミュレータ、1993年にコンボリューション手法を用いた時間軸非線形シミュレータを発表し、高周波回路の非線形特性の解析が自由に行えるようになった。今回は、このHP MDSに使われているシミュレータの種類とその手法について紹介する。