著者
島野 拓也 長野 遼太 豊東 柊哉 万代 悠作
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.4Rin133, 2020 (Released:2020-06-19)

近年、世界最大のアイスホッケーリーグであるNHLでは、動画解析による戦略分析が盛んに行われている。しかし、高性能で高価なカメラやセンサーを用いたサービスがほとんどで、アマチュアチーム向けは少ないと考えられる。本稿では、アマチュアチーム向けに、動画撮影のみで自動的に戦略分析が可能なフレームワークを提案する。本稿では、(1)Mask-RCNNを用いたプレイヤーやゴールなどのオブジェクト検知、(2)ホモグラフィ変換を用いたオブジェクトの位置関係からプレイヤーのホッケーリンク上の座標の推定、(3)プレイヤーの座標とアクションから確率的分類器を用いた得点期待値の推定、の3点のトピックに焦点をあてる。2019-20年NHLの動画で、各トピックの精度検証を行った。結果は、物体の誤検知や得点期待値の精度などの課題があるものの、動画撮影のみで分析を行うことが十分可能であることを示した。