著者
平井 一成 嶋本 寛
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.I_701-I_708, 2019 (Released:2019-12-26)
参考文献数
11

近年,環境問題抑制や都市活性化から公共交通の利用促進が叫ばれており,利用促進のための適切な対策をとるためには乗客のトリップパターンの把握が必要である.本研究では乗客のトリップパターンを,系統単位における乗り換えを考慮しないレグODを推定する第1段階と,乗り換えを考慮したジャーニーODを第1段階で推定したレグODを用いて推定する第2段階からなる,2段階アプローチで推定するモデルを構築した.仮想ネットワークにおいて構築したモデルの推定精度を検証したところ,第1段階におけるレグODの推定精度は路線OD交通量の先験情報の精度の影響を受けることを確認した.さらに,第2段階のジャーニーODの推定精度は第1段階で推定されるレグODの推定精度の影響を受けることを確認した.
著者
嶋本 寛 平井 一成
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.I_631-I_638, 2021 (Released:2021-04-20)
参考文献数
17

近年,環境問題抑制や都市活性化から公共交通の利用促進が叫ばれているが,利用促進のための適切な対策をとるためには乗客のトリップパターンの把握が必要である.筆者らは先行研究で,複雑な路線網が形成され,高頻度のバスサービスが提供されているような都市圏公共交通への適用を念頭に置き,乗客のトリップパターンを2段階にわけて推定する手法論を提案している.本研究では,先行研究で構築した推定モデルを実規模ネットワークに適用し,入力データの精度と推定精度の関係を明らかにすることを目的とする.実規模ネットワークにおける推定精度検証の結果,乗客のトリップパターンの推定精度に大きな影響を及ぼす入力データを明らかにし,その誤差水準と推定精度の関係性についても考察した.