著者
嶋野 法之 広永 美喜也
出版者
近畿大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

デジタルミュージアムは貴重な絵画を画像データベースとして蓄積し、画像をディスプレイ上にリアルに再現することを試みるものである。作品の印象は昼光や燭光など照明光の分光分布やその強度などの照明環境で大幅に変化する。このように多様な照明環境で人間が見た時の色彩を視覚系の色順応を考慮し画像再現する研究が極めて活発に行われている。本報告書では日本画、油彩画および水彩画の3種類の絵画の分光反射率を絵画を描くのに用いた色材の先験情報を用いずに画像データから正確に復元し、多様な照明環境の下で観察したときの美術作品の色彩を忠実にディスプレイ上に再現するための研究成果について述べる。