著者
巣山 貴仁
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

腎細胞癌における癌精巣抗原の一つであると考えられるCXCR3およびそのリガンドについて検討を行った。CXCR3およびそのリガンドが癌細胞で強く発現していることを示した。CXCR3/リガンドaxisが腎癌の転移に関し重要な役割の一つを果たしていることを、臨床検体を用いた検討、ならびに腎がん細胞株を用いた検討で示した。同時にCXCR3の発現が低酸素状態によって誘導されている可能性を示し、以上の内容を学術論文で発表した。さらには腎癌患者血清中でCXCR3のリガンドの測定が可能であり、現時点では有用な腫瘍マーカーがない腎癌において、腫瘍の状況や腫瘍の存在を示す有用なマーカーになる可能性も示された。