著者
荻原 直道 工内 毅郎 中務 真人
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム (ISSN:13487116)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.35-44, 2006 (Released:2017-02-15)
参考文献数
30

ヒトの精密把握能力の形態的基盤の進化を明らかにするためには, ヒトと最も近縁なチンパンジー手部構造の形態と機能の関係を理解することが不可欠である. このためCT および屍体解剖により取得した形態学的情報を元に, チンパンジーの手部筋骨格系の数理モデルを構築した. 本モデルを用いてチンパンジーの形態に規定される精密把握能力を生体力学的に推定し, ヒトの手と比較した結果, 特に第1背側骨間筋の付着位置の違いが, ヒトに特徴的な優れた把握能力に大きく寄与していることが示唆された.
著者
荻原 直道 工内 毅郎 中務 真人
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム
巻号頁・発行日
no.18, pp.35-44, 2006-09-15
被引用文献数
1

ヒトの精密把握能力の形態的基盤の進化を明らかにするためには,ヒトと最も近縁なチンパンジー手部構造の形態と機能の関係を理解することが不可欠である.このためCTおよび屍体解剖により取得した形態学的情報を元に,チンパンジーの手部筋骨格系の数理モデルを構築した.本モデルを用いてチンパンジーの形態に規定される精密把握能力を生体力学的に推定し,ヒトの手と比較した結果,特に第1背側骨間筋の付着位置の違いが,ヒトに特徴的な優れた把握能力に大きく寄与していることが示唆された.