著者
下野 純平 市原 真穂
出版者
千葉科学大学
雑誌
千葉科学大学紀要 = The University Bulletin of Chiba Institute of Science (ISSN:18823505)
巻号頁・発行日
no.10, pp.91-99, 2017-02-28

目的:本研究は在宅超重症児のきょうだいに関する親の認識と関わりを明らかにし、家族への看護援助を考察することを目的とした。方法:7事例の超重症児の親に半構成的面接を実施し、逐語録を質的帰納的に分析した。結果:在宅超重症児のきょうだいに関する親の認識と関わりとして、【家族全員での対処を促すようにきょうだいに関わる】【きょうだいが家族の状況を察して表出できない思いや気持ちを推し量る】【きょうだいへの関わりに必然的に求められる育児を協働する】【きょうだいに関わることが十分にできないことによる葛藤がある】【きょうだいにとっては普通のきょうだい関係と同じ】【みんな違ってみんないい】【危機は避けたい】【障害があるからといって特別とは思わない】の8つのカテゴリーが抽出された。考察:家族への看護援助として、【家族全員での対処を促すようにきょうだいに関わる】を支えることや在宅での生活を見据えた退院支援をしていくことが必要である。