著者
市川 元啓 山中 克郎
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.273-276, 2011 (Released:2015-05-30)
参考文献数
5

診断推論の流れのうち, 最も素早く診断に至るsnap diagnosis. これが全ての症例で可能であれば, こんなに楽なことはない. しかしながらどんな名医であっても当然全ての症例でsnap diagnosisには至らない. 経験と知識を増やして疾患のパターンを記憶することによりsnap diagnosis可能な症例を増やすことは可能である. ここでは疾患を想起して単純な検査などを行えば診断に至る (そして見逃せば致命的な予後が待っているかもしれない) 疾患をいくつかの実例をあげて紹介する. ちなみに症例は多少の脚色はあるが全て自験例である. これらを参考に皆さんのsnap diagnosisのパターンが少しでも増えて実臨床に役立てていただければ有難い.