著者
市瀬 夏洋 合原 一幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.78, no.3, pp.373-380, 1995-03-25
参考文献数
4
被引用文献数
35

本論文では,パルス頻度というニューラルネットワークモデルで一般に用いられている情報コードに対して,単一のパルスに対する情報を重要視したモデルである非同期カオスニューラルネットワーク(Asynchronous Chaotic Neural Networks)を用いて,ニューロン間のパルス伝搬ディレーおよび連続時間中に非同期に入力されるパルスを考慮したネットワークの機能について検討する.はじめにモデルの構造を説明し,単一ニューロンの周期的パルス入力に対する応答特性を解析する.次に本ネットワークモデルによってループ構造を構成した場合に,ランダムノイズの存在下でもネットワーク固有のパルス間隔構造に対して応答するような機能を実現できることを示す.