著者
仲 律子 帆足 匡司 Ritsuko NAKA Masashi HOASHI 鈴鹿国際大学 鈴鹿国際大学
出版者
鈴鹿国際大学
雑誌
鈴鹿国際大学紀要Campana = Suzuka International University journal campana (ISSN:13428802)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.147-159, 2006-03-20

本研究では,野球のバッタールーティーンに着目し,ルーティーン,打率,メンタルの強さ,自己評価およびバッティングの質の関係について研究した.その結果,メンタルの強さと打率およびバッティングの質についての相関は見られず,ルーティーンについても量的調査による分析では,その成果を明らかにすることができなかった.これは,バッティングにおける熟達者の知識の多くは行為の中に埋め込まれており,彼らの行動,認識,判断などは,標準化されたテストや量的な結果では測定できない傾向があると考えられる.しかし,打率とバッティングの質とは逆の相関があり,成績が高ければ自己評価が高いとは限らないことが明らかになった.