著者
平島 恒亮 真鍋 修
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1975, no.7, pp.1223-1227, 1975-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
3
被引用文献数
1

排水,廃棄物問題と関連して芳香族ニトロ化合物の還元法を研究した結果,ヒドラジンを還元剤とし触媒に遷移金属(とくに鉄)塩と活性炭との組み合わせを用いると高純度のアミノ化合物が高収率で得られることを見いだした。本還元法によるとヒドラジン水和物還元に通常用いられるPd-C,Pt℃,Raneyニッケルなどの触媒の使用にともなう種々の欠点が除去でき,その上後処理も簡単で廃棄物をほとんど排出するおそれがない。得られるアミノ化合物の純度は非常に高く,ほとんど再結晶を必要とせず,収率も多くの場合80~99%であった。この還元反1芯は次式で示せる。反応中間体としてヒドロキシルアミン(RNHOH)を検出した。