著者
露無 慎二 平田 久笑
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

品種特異的抵抗反応を誘導する非病原力エフェクターが同時にサプレッサー機能をも有するが、カンキツかいよう病菌の非病原力様でかいよう形成を司るエフェクター、PthA、もサプレッサー機能も持つ。我々は、PthAエフェクターが宿主植物であるカンキツのPectin Methyl Esterase (PEM)前駆体に特異的に結合することを発見した。このことから、PthAと結合出来ない他植物のPME前駆体遺伝子の導入、カンキツPME前駆体遺伝子への変異導入などによってこの結合をコントロールし、かいよう形成カスケードに導かないようにできる可能性を示すことができた。さらに、非病原力エフェクターと反応する植物因子を改変し、非病原力エフェクターのサプレッサー機能抑制することにより耐病性植物創出に導く可能性を示唆出来た。