著者
樋口 健治 高橋 秀年 平田 利英
出版者
社団法人 日本繊維機械学会
雑誌
繊維機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.16, no.8, pp.609-616, 1963

<B>目的</B><BR> 1) サンプルカードによるローラカードの伝達関数の決定.<BR>2) ローラカードを閉ループで制御する際の最適調整条件の検討.<BR><B>方法</B><BR>1) 系の骨格は過渡応答法によって推測し, その時定数はフィードローラの回転を周期的に停転することによって長方形波入力を作り, その出力の分散より求める.<BR>2) ウエブむらが定常不規則でガウシャンノイズとした時の制御装置の最適調整値を求める. <BR><B>成果</B><BR> 1) ローラカードの伝達関数は, むだ時間をもつ1次比例系となった.<BR>2) ローラカードのように大きなむだ時間を持つ系にはPID制御がもっともよい.<BR>3) PD制御はP制御やPI制御よりむしろよい制御をする.