著者
菅原 清子 堀口 寛子 沖田 善光 竹田 千佐子 鮫島 道和 高橋 勲 平田 寿 杉浦 敏文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.456, pp.57-60, 2005-12-02

経穴刺激と自律神経活動, 即ち身体の状態の間には密接な関係が存在することが指摘されている. 中でも足底の指圧は比較的手軽な手法であるため一般に広く行なわれており, その効果も看過できないものがある. 本研究では被験者22名に対して足底のツボを指圧することにより, 自律神経活動と脳波がどのように変化するのかを検討した. 自律神経活動を解析した結果により, 指圧中に交感神経の活動レベルが増加する被験者群(Sym-G)と副交感神経活動の活動レベルが増加する被験者群(Para-G)に分けて検討した. 指圧時には両群ともに脈波伝播時間は遅くなり, 心拍数は減少した. 脳波のα1帯域(8〜10Hz)パワーに関しては, Sym-Gで右足指圧時に増加したが, Para-Gではあまり変化が見られなかった. また脳波のα2帯域(10〜13Hz)パワーに関しては両群ともに同じような傾向が見られた.
著者
陳 曦 高橋 勲 沖田 義光 平田 寿 杉浦 敏文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.423, pp.77-82, 2012-01-20

音刺激(怖い音と快適な音)に対する心理反応を脳波前頭葉非対称性モデル(anterior asymmetry and emotion model, AAE model)と吉田法によって評価,検討し,両方法の信頼性と関連性を検討した.被験者は21〜25歳までの大学院生13名(22.9±1.3歳)であり,実験中はゆったりとした椅子に座って目を閉じてもらった(前安静10分,音呈示5分,後安静10分).AAEモデルによって消極的な反応を示したと判断された被験者は吉田法による評価では不快度が増加しており,積極的な反応を示したと判断された被験者は快適度が変わらないか,少し快な状態へと変化していた.本研究の結果,AAEモデルと吉田法は心理評価法として信頼できる方法であるとともに両者の間に一定の関係があることが分かった.