著者
平田 憲司郎
出版者
立命館大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

選好パラメータについて,一卵性双生児間,二卵性双生児間それぞれに相関係数を求め,その相関係数の差異から選好パラメータの遺伝寄与度を推定している.その結果,近い将来に対する時間選好率の相加的遺伝要因の寄与度は24%であり,遠い将来に対する時間選好率の相加的遺伝要因の寄与度は23%であることがわかった.さらに, 2日先から9日先にかけての時間選好率では,共通環境要因の寄与度が年齢とともに上昇することがわかった.また,近い将来に対する時間選好率と遠い将来に対する時間選好率との間の相加的遺伝要因の寄与度の違いを検定した結果,統計的に有意な差異は認められなかった.