著者
宮崎 麗子 藤代一成 平賀瑠美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.739-742, 2004-03-15
参考文献数
6
被引用文献数
2

MIDI楽曲の編集に使われるシーケンスソフトでは,各エディットウィンドウが独立した状態でしか表示されないため,注目したいパラメータや再生・編集位置を切り替える場合にユーザに負担がかかる.さらに,各ウィンドウは注目部分だけしか表示できないため,楽曲を大局的にとらえることが難しい.そこで本論文では,これらの問題を解決するために,ユーザの認知地図を壊さずに,アニメーション効果によって楽曲の表現レベルをシームレスに切り替えることのできる,3次元MIDIデータ可視化システムcomp-i(Comprehensible MIDI Player-Interactive)を提案する.So-called sequence software systems, which are commonly used to edit MIDI-encoded music, possess two kinds of problems due to interactions with MIDI data through multiple independent windows. In this paper, we address the problems by prototyping a system, called ``comp-i (Comprehensible MIDI Player - Interactive)'', which provides a novel type of 3D virtual space, where the users are allowed to interactively explore the global structures and local features embedded in a time-series of multichannel asynchronous events of MIDI datasets while keeping their cognitive maps.
著者
狩野直哉 松原正樹 寺澤洋子 平賀瑠美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.4, pp.1-7, 2014-08-18

聴覚障害者にとって,日常生活における複雑な音情景の中から,必要な音を選択して認識し理解することは困難である.そういった音聴取能力を向上させることは聴覚障害者の手助けになり,QOL の向上につながる.我々は,聴覚障害者の音聴取能力向上トレーニングを目的としたタッピングゲームの開発を行った.タッピングゲームは,聴覚トレーニングに音楽とゲームの要素を取り入れたものであり,音聴取能力向上効果のみならず,聴覚障害者が意欲的に継続できることを意図している.タッピングゲームは二度,聴覚障害学生にプレイしてもらい,ディスカッションを行った.本稿では,タッピングゲームの開発とディスカッションの様子について報告する.