著者
広瀬 忠彦 浮田 定利 高嶋 四郎
出版者
京都府立大学
雑誌
西京大学学術報告. 農学 (ISSN:03709329)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.44-"50-2", 1956-09-01

1. 本邦におけるトウガラシの栽培と育種のための基礎資料として内外の主要品種57を用い, 子葉, 本葉, 草姿, 花, 果実, 種子等の形質について特性調査を行つた。2. これらの特性調査に基ずいて, 利用上の見地から実用的な品種分類を行つた。まず用途によつて四大別し, さらに伏見甘群, 在来獅子群, Bell群, Pimento群, 鷹の爪群, 八房群, 伏見辛群, 辛味用洋系品種群, 五色群, 榎実群の10品種群に分つた。3. 品種の間について, 子葉と果実の間には大きさ形状のいずれにも相関は認められなかつたが, 本葉と果実の間にはいずれについてもかなり高い相関が認められた。
著者
広瀬 忠彦
出版者
京都府立大学
雑誌
西京大学学術報告. 農学 (ISSN:03709329)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.127-132, 1958-08-01

1 トウガラシ品種間における耐水性の差異を検討するため湛水試験を行つた。2 湛水後の枝梢伸長量の減少については品種間に大差がみられなかつたが, 排水後の回復力には明らかな差がみとめられた。3 在来品種は一般に耐水性強く, とくに鷹の爪・伏見甘が強く, 田中・五色・在来中獅子これに次ぎ, 在来品種中では, 八つ房がもつとも劣る。Harris Early Giant・California Wonder・Long Red Cayenne等の洋系品種は在来品種に比し耐水性弱く, Long Red Cayenneがもつとも弱かつた。