著者
広瀬 雅樹 井上 義一
出版者
独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター)
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

B細胞活性化因子であるBAFFおよびAPRILが自己免疫性肺胞蛋白症 (APAP)患者血清および気管支洗浄液中で健常者および肺疾患コントロールと比べ過剰産生されていることを明らかにし た。肺局所のPAP病変域においてもマクロファージがBAFFおよびAPRILを発現していることを免疫組織学的に確認した。B細胞活性化因子の過剰産生を認めたことより、B細胞自体の増加も考えられたが、APAP病態におい てB細胞が顕著に増加していることは認められなかった。以上の我々の結果は、APAP治療には全肺洗浄、GM-CSF吸入、B細胞活性化因子抑制という集学的治療の必要性を示唆するものであると考える。