著者
庄村(一瀬) 陽子
出版者
久留米大学
雑誌
久留米大学外国語教育研究所紀要 (ISSN:13406175)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-27, 2006-03-31

本論文では様々な言語で報告されている非対格性が、日本語にも観察されることを示す証拠について検討する。今回は提出されている7つの言語事象を取り上げる。まず宮川(1989)の数量子遊離、辻村(1990, 1994, 1996)の結果構文、竹沢(1991)の「テイル」構文、影山(1993)の格助詞脱落、影山(1993, 1996)の「たくさん」構文、岸本(1996)の「かけ」構文である。そして最後に宮川(1989),辻村(1990)らの漢語複合動詞を概観してまとめに入る。