著者
熊谷 元 林 義明 廣岡 博之
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

タイでは、キャッサバパルプと液状ビール酵母を組み合わせた発酵混合飼料と、核酸系およびアミノ酸系調味料副生液を用いた新規飼料のin vitro第一胃発酵は良好で、ウシに対する嗜好性は高く、核酸系発酵副生液(脱塩母液)の給与が繊維成分の消化率を向上させた。フィリピンとネパールで地場産の牧草と野草を網羅して化学成分とin vitro第一胃消化率を測定した結果、粗タンパク質含量や乾物消化の季節変化が少ない上に高値を示す草種があり、それらのウシ、スイギュウ、ヤギに対する有効性が示された。ネパールではヤクのエネルギー不足とリン、カルシウムおよび銅栄養状態の低下が冬季に認められ、補助飼料の給与が推奨された。