著者
安元 剛 坂田 剛 安元 純 廣瀬 美奈 飯島 真理子 篠塚 翔太 窪田 梓
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

全ての生物の細胞内に高濃度で含まれているポリアミンという生体物質が,空気中の二酸化炭素と高い親和性を有し,二酸化炭素を水溶液中に取り込むという新たな化学的知見から光合成および石灰化への寄与を検証した。その結果,二酸化炭素を吸収させたポリアミン溶液は,光合成で炭素固定を担う酵素であるルビスコの炭素源となりうることを明らかにした。また,シアノバクテリアの増殖をポリアミン輸送体阻害剤が有意に阻害し,ポリアミンの光合成への寄与の可能性が示された。ミドリイシサンゴの稚ポリプの骨格形成の場である石灰化母液内のpHが周りの海水と比較して高いことが分かり,生体塩基であるポリアミンの関与の可能性を示した。