著者
廣瀬 隆則
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

脂肪肉腫は脂肪細胞への分化を示す悪性腫瘍であり、適切な診断と治療を行う必要がある。そこで脂肪肉腫の病理診断の精度を高めることを目的に種々の検討を行った。その結果、良性と悪性の区別にはp16免疫染色が有用であること、他の悪性腫瘍との鑑別にはMDM2遺伝子の増幅やMDM2蛋白の過剰発現の証明が役立つこと、また脂肪肉腫は予想以上に周囲に浸潤する腫瘍であることなどを明らかにした。この成果に基づき、脂肪肉腫の診断精度が高まり、治療法の改善につながることが期待される。