著者
中村 厚彦 尾上 英俊 森 俊 廣田 高志 大久保 昭史郎 植木 貴之 村岡 邦秀
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.660-663, 2014-09-25 (Released:2014-11-11)
参考文献数
11

踵骨骨嚢腫3例の手術治療を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.症例は7歳男児が2名,12歳女児が1名であり3症例とも踵部痛で来院した.画像検査で踵骨骨嚢腫と診断した.運動時痛があり,嚢腫のサイズも大きかったため全例に病巣掻爬,人工骨移植(β-TCP)を行った.平均経過観察期間は23ヵ月(13-36ヵ月)であった.経過観察期間中,単純X線で嚢腫の再発は認めなかった.諸家の報告と同様に踵骨骨嚢腫に対する病巣掻爬,人工骨移植は有用な治療法と考えられた.