著者
大久保 昭史郎 大里 恭平
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.88-91, 2019-03-25 (Released:2019-05-16)
参考文献数
8

非結核性抗酸菌の肺外病変は比較的まれである.非結核性抗酸菌腱鞘滑膜炎は慢性に経過し炎症反応も正常から軽度上昇するのみでありまた菌体の検出率も低いことから診断および治療に難渋することがある.今回我々は非結核性抗酸菌による化膿性腱鞘滑膜炎を経験した.軽微な外傷後に疼痛,腫脹を訴え,炎症反応に乏しい場合,非結核性抗酸菌感染症を疑う必要がある.治療は外科的滑膜切除と化学療法である.
著者
中村 厚彦 尾上 英俊 森 俊 廣田 高志 大久保 昭史郎 植木 貴之 村岡 邦秀
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.660-663, 2014-09-25 (Released:2014-11-11)
参考文献数
11

踵骨骨嚢腫3例の手術治療を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.症例は7歳男児が2名,12歳女児が1名であり3症例とも踵部痛で来院した.画像検査で踵骨骨嚢腫と診断した.運動時痛があり,嚢腫のサイズも大きかったため全例に病巣掻爬,人工骨移植(β-TCP)を行った.平均経過観察期間は23ヵ月(13-36ヵ月)であった.経過観察期間中,単純X線で嚢腫の再発は認めなかった.諸家の報告と同様に踵骨骨嚢腫に対する病巣掻爬,人工骨移植は有用な治療法と考えられた.